1.ハニカムとは
ハニカム=(蜂の巣)は六角形の断面からなる自然界の優れた構造体です。強度上安定し方向性は少ないため、 この構造を基本形としました。
2.地域振興へのアプローチと構造上の特性 基本ユニットは下図の二つの部材で構成されます。この部材はコンクリート製品工場であればどこでも製作できるサイズであり、同様に施工者の組立も極めて容易です。公共事業の一つとしての「沿整事業」も、地域振興に貢献することが大切と考え、当社は施工県内の工場で部材を製作し、施工においても特殊な工法はなく、すべて「地元」でまかなうことを原則としています。このユニットの組合わせにより多様な魚礁ができます。また、部材に屋根や底をつけたり、窓部を壁上にしたりすることが簡単にできるため生物/海域特性に柔軟に対応することが出来ます。
3.多様な組合わせと優れた効果 人工魚礁はその名の通り人工的に造成される「礁」です。利用する魚類は礁を索餌場/逃避場/休息場/生殖場としていると考えられます。蜂の巣状からなるハニカム魚礁は方向性が少なく、/1単位あたり7.5空m3の小空間を内包し、/梁と柱が複雑に交差した/豊富な生物付着面積を有しています。このハニカム特性は人工魚礁としての機能を十二分に発揮します。対象魚種・海域条件および予算に応じて様々な組合わせが出来ます。
4.施工性と安全性 ハニカム魚礁は礁高が1.5mから超高層タイプまで幅広く「沿整事業」で使用されています。工事に際しては効果だけでなく、施工性と安全性も要求されます。ハニカム魚礁は次の点でも工夫・配慮されています。 @
部材を単純化し、製作・保管・運搬・組立時の面倒さを少なくしました。 A
部材の重量とサイズは全国どこでも手配できる車両や重機で作業できます。 B
高層タイプのものでも分割組立や沈設金具装着方式で、危険をともなう組立〜沈設作業、を安全か つスピーディーに行えます。
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